「プロが教えるいちばん詳しいGoogle Analytics4」は本タイトルに負けない素晴らしい出来
情報発信側自体が古い情報のまま教えている事も多くなり、私も日々気をつけなければならないと感じている。
この「プロが教えるいちばん詳しいGoogle Analytics4」もそうした情報が日々更新される中での発刊ということを踏まえつつ読む必要があるかもしれないが目次は以下となっている。
- Googleアナリティクス4とは
- Googleアナリティクス4のレポートを確認する
- Googleアナリティクス4の「広告ワークスペース」でアトリビューション分析を行う
- Googleアナリティクス4の「データ探索ツール」でデータを詳細に分析する
- Googleアナリティクス4の利用を開始する
- Googleタグマネージャーの利用を開始する
- ユーザーの権限管理を行う
- イベントの計測設定を行う
- コンバージョンイベントの計測設定を行う
- ユーザーID・カスタム定義・コンテンツグループの計測設定を行う
- eコマーストラッキングの設定を行う
- Googleアナリティクス4プロパティにSearch Consoleをリンクする
- Googleアナリティクス4プロパティにGoogle広告アカウントをリンクする
- Googleアナリティクス4プロパティにGoogleオプティマイズコンテナをリンクする
- Googleアナリティクス4プロパティのデータをデータポータルで可視化する
- Googleアナリティクス4のデータをBigQueryにエクスポートする
見てわかるとおり、他書で触れられていないGoogleプロダクト間リンクがあったり、自分で手動設定する部分についてサンプルのコードが付いていたりするのがポイント。(パッと見ソースコードにケアレスミスがありそうな気がしている。)他にも、恐らく様々なウェブサイトにおけるコンサルティングや事象を解決してきた経験値が盛り込まれているなと感じる点もあり、とても素晴らしい内容となっている。
また他書以上に今後実装される(直近実装された)機能だったり注意事項がしっかり書かれている点でも非常に評価できる。一部執筆中に機能追加があったであろう関係で本の前半には無かったものが、あとあと画面説明に登場したりしているが。
唯一欠点としては設定画面単位の項目説明が行われている部分だと、一つの目的に対し設定画面複数を見る必要がある場合、説明内容が分裂しているという点かなと思うが本書構成に照らし合わせると最適化されているように思う。
後半Chapterで数ページしか存在しないものは、まぁご愛嬌ということで。
関係ない話だけど...カスタムディメンションに登録すると便利なイベントパラメータって、なんで必要なんだっけ?って思うものがある。なんでか凄く気になる...
イベントやカスタムディメンションの追加は一度よく考えよう
GA4では「拡張計測機能」がデフォルトONになっています。「拡張計測機能」ではコンテンツのインタラクションを自動でイベントとして収集するものです。(ヘルプ)
tl;dr
内容
GA4を導入したらメニューにUAで存在していたレポートを追加する
GA4を触り始めた方で特にUAに慣れている方はUAで存在していたレポートを作ることから始めても良いかもしれません。一つレポートを作って見ると、ほかは全部やり方が同じなので試してみると良いかもしれません。
レポートを1から作るのは大変なので基本的には既存レポートを複製しながら作成します。
■「参照元/メディア」レポート
1.「参照元/メディア」は集客コレクションなので、「集客」の「トラフィック獲得」を複製しましょう。まず、「トラフィック獲得」画面で右上のカスタマイズボタンを押す
2.「サイズ」がディメンション設定なので「サイズ」を変更します。ディメンションの設定は「セッションの参照元/メディア」をデフォルトとしつつ、必要なディメンションを選択して「適用」を押す
※ ここで選択したディメンションはレポートのテーブル部分、プライマリディメンションの選択肢になります。
3. レポートを「新しいレポート」として保存します
4.レポートの名前は何でも良いですが「参照元 / メディア」などとして「保存」します
■「すべてのページ」レポート
■他にも色々
同じ手順でUAにあるようなレポートを作っておけば、該当プロパティを閲覧できる人も見れるようになります。「探索」で作ると共有設定したり、複製してもらったり、メンテナンスでも手を焼くことになるので、まずはメニューにレポートを追加するところから作業をしてみると良いと思います。このレポート作成ではフィルタはかけられないので、皆がよく利用するUAのデフォルトのレポートを作っていくのが良いと思います。
【追記】
ディメンションを「参照元 / メディア」で作成していましたが、「セッションの参照元 / メディア」が正しいものとなります
2022年6月のGoogle AnalyticsとSearch Consoleドキュメント系アップデート
更新されたドキュメントの中でも、ちょっと個人的に気になったものです。
■Google Analytics
- レポート用識別子
- 同一ユーザ特定の順番に「モデリング」追加
- 個の特定はUser-ID > Google シグナル > デバイス ID > モデリングの順
- 選択出来るレポート識別子種類 : ブレンド、モニタリング対象、デバイスベース
- モデリングとはCookieレスでイベントデータのみから推定される模様
- 同意モードでanalytics_storageがdenied設定となっている場合もモデリングで推定される
- About sessions
- セッション数に関しては以前から推定データが採用されていることがヘルプに書かれていますが、Bigqueryとレポートとのデータ差異について解説が追加。
- Bigqueryデータのほうが正確ということですが、傾向は推定データでも十分に役割が果たせており、料金がかかってもよければBigquery側で確認しても良いという程度かなと思います
- カスタム ディメンションとカスタム指標
- おすすめの方法として高基数説明追加
- URL builders: Collect campaign data with custom URLs
- パラメータを更に追加
- utm_source_platform
- utm_campaign_id
- ディメンションと指標
- 指標追加
- 広告関連 : 手動広告コンテンツ、手動キーワードなど
- eコマース : アイテムの割引額、アイテムの収益
- 自動収集イベント
- 広告周りのディメンションが一部追加、名前修正
- デフォルト チャネル グループ
- 2022年6月15日以前のデータはチャネル間のデータ不整合の発生可能性有
- データ削除リクエスト
- データ削除リクエストの処理には、削除されるデータの量に応じて 7~63 日かかる
- Measurement Protocol - Sending events
- session idを送信出来ることになったのでセッションレベルのレポートも可能となった
- 統合プロパティについて
- 統合プロパティとその参照元プロパティから Google 広告アカウントへの固有リンク : 200 -> 400
- [新規]同意モードの行動モデリング
- 「アナリティクスの Cookie を拒否したユーザーの行動を、アナリティクスの Cookie を受け入れた類似ユーザーの行動を基にモデル化」
- 「行動モデリングがレポートに含められるのは、モデルの品質に高い信頼性がある場合のみ」
- [新規]e コマース
- コマースについては設定からレポーティングまでのヘルプが追加された
- クロールの統計情報レポート
- robots.txtへのアクセスをリクエストして使用する部分について詳細情報を追加。
- AMP ステータス レポート
- 各種ステータスレポートで検証方法や修正方法などが追記
- Googlebot
- コンテンツの最初の15MBまでクロール可能
- 検索結果のタイトルリンクを管理する
- コンテンツとタイトルの言語が異なる場合title書き換えとなる可能性があることを追記
- HTTP ステータス コード、ネットワーク エラーおよび DNS エラーが Google 検索に及ぼす影響
- soft404について解説追加
- [新規]学習用動画
- Custom template APIs
- 新しいAPI追加。パーミッション系で利用できるという事例が書かれていますが、それ以外にも利用価値はありそう。
- gtagSet
- Associated permissions