カスタムチャネルグループを設定してレポートに表示する

 2023年3月にやっとUAに存在していた「カスタムチャネルグループ」が実装されました。今まではデフォルトチャネルグループのみだったので、UA時代にカスタムチャネルを利用していた場合、GA4では全て「Unassigned」と表示されてしまいます。

解決する方法はGTMなどを利用して置換するなどしなければなりませんでした。またGoogle側からカスタムチャネルグループのリリース準備があると思ってもいなかったので、ギリギリまで待って実装されなかったら置換しようかと考えていました。

■設定

1. 設定するには、プロパティの管理画面「データ設定」から「チャネルグループ」を選択し、「新しいチャネルグループの作成」から作成


2. 新しいカスタムチャネルグループの名前を付けます


3.「新しいチャネルを追加」からチャネルを追加します


4. 「グループを保存」します。

5. 「チャネルグループ」に追加されていることを確認します


6. ライブラリのレポート、ディメンションに追加されているので追加したいレポートのディメンションに設定します。紛らわしいですが「トラフィックソース」内にあるカスタムディメンションを選択する事になります。


7. 現状のレポートを上書きするか、新しいレポートとして保存して利用してください

UAと同様に過去データも含めてキレイに見えたのが非常に良いですね。

2023年2月のGoogle Analyticsドキュメント系アップデート

 以下は先月更新されたドキュメントの中でも、ちょっと個人的に気になったものです。

■Google Analytics

  • 内部トラフィックの除外
    • 「ステップ 2: データフィルタを作成する」追記
  • アナリティクスでイベントを変更、作成する
    • 書いている内容自体への変更はありませんが、だいぶ項目がスッキリしたので読みやすく、調べやすくなっています。
  • Custom dimensions and metrics
    • カスタムディメンションのベストプラクティス。別のページにも以前記述がありましたが高基数に該当するようなカスタムディメンションやカスタムメトリクスを作成する悪影響について書かれています。(セッションIDやタイムスタンプなどなど)
  • ユーザー エンゲージメント
    • エンゲージメント時間の計測方法が詳細掲載されました
    • 前イベントから1秒未満の場合イベントが送信されないという記述が無くなった点は気になります
  • Data quality
    • データサンプリング表示ステータス追加。極端に少ないサンプルとなった場合の表示「Heavily sampled exploration」の説明追加
  • 各標準レポートのディメンション・メトリクスに表示される項目一つひとつの定義やデータ収集方法の記載追加
  • デフォルト チャネル グループ
    • mediumに「retargeting」をセットした場合も広告系チャネルに分類されるようになった
  • ウェブサイトでの Cookie の使用
    • 最新のブラウザファーストパーティCookieの取り扱い方に関する注釈が入った
    • 「ブラウザには、ファーストパーティの Cookie の有効期限が設定されています(Chrome の場合は最大 400 日間、Safari の場合は最大 7 日間)。ユーザーが有効期間中にサイトを再度訪問しない限り、ファーストパーティの Cookie の有効期限は延長されません。」
  • カスタム イベント
    • カスタムイベントに関するDebug Viewとレポーティングに関し、「カスタム イベントに関するレポート」「カスタム イベントのパラメータに関するレポート」項目追加
  • URL builders: Collect campaign data with custom URLs
    • UA用のutmパラメータは少なくとも utm_source / utm_medium の2パラメータが必要だが、GA4に関してはutmパラメータはいずれか1つアレば良い(以下本文)
    • 「If you're setting up URL parameters for a Universal Analytics site, then you have to add at least utm_source and utm_medium.
    • If you're setting up URL parameters for a Google Analytics 4 site, then you have to add at least one utm parameter, but you can add any utm parameter.」
    • 今までURL Builderツールを見ながらUAでは3つ、GA4では2つと理解していたけど間違いでした
  • About attribution and attribution modeling
    • 「Cross-channel last click」と「Last non-direct click」は同一指標。今後名称は「Cross-channel last click」で統一
  • Universal Analytics is going away
    • UAからGA4への移行をうながす文言のレベルがrecommendからより強くなった
    • We strongly encourage you to make the switch to Google Analytics 4 as soon as possible.
  • BigQuery Export スキーマ
    • RECORDごとに項目の概要説明追加
  • Analytics dimensions and metrics
    • いくつか指標の算出方法追記
    • Purchase revenue = purchases + in-app purchases + subscriptions - refund
    • Item discount amount = discount x quantity
    • Item revenue = price x quantity
    • Total revenue = purchases + in-app purchases + subscriptions + ad revenue
    • Bounce rate = not engaged sessions / total sessions
    • Engagement rate = engaged sessions / total sessions
    • Views per session = (screen_view events + page_view events) / total sessions
  • Access and data-restriction management
    • 「Analytics-Ads linking」項目追加。AdsとAnalyticsをリンクした際にAds権限に応じてAnalyticsのどの権限でロールが追加されるのか
      • Administrator -> Editor
      • Standard -> Marketer
      • その他 -> Viewer
  • Google Ad Manager integration
    • Ad Managerと連携することで以下指標が取得される
      • ad_click
      • ad_impression
      • ad_query
  • 自動作成された Google アナリティクス 4 プロパティ
    • 3月からGA上でGA4プロパティ未作成の場合、自動で作成される旨のアナウンスが表示されていますが、個人的に事故になりそうな記述として以下のものがある。
    • 「GA4 プロパティを作成済みで、そのプロパティがユニバーサル アナリティクス プロパティに接続されている場合、オプトアウトしない限り、GA4 プロパティで完了としてマークされていない設定(目標、オーディエンスなど)がユニバーサル アナリティクス プロパティからコピーされます。」
    • すなわちGA4とUAが存在しており両方のプロパティが接続済みでも、オプトアウトしていないことにより一分設定が自動コピーが発生する可能性がある...
  • データ インポートについて
    • 「SFTP を使用してデータをアップロードするための前提条件」などFTPまわりのドキュメント追加
  • イベントの収集に適用される制限
    • page_locationについて前月指摘したように1000文字 -> 420文字に訂正が入りました
  • API Dimensions & Metrics
    • 追加のAPI
      • landingPagePlusQueryString
      • itemListPosition
      • itemLocationID
      • itemPromotionCreativeSlot
  • Measurement Protocol Reference
    • 予約語にerror等複数追加されました。おそらく一番影響が大きいのはアンダースコアはじまりのワードが使えなくなった点だと思います