何か欲しい商品があるとき、まずどのサイトを開きますか?

先週はじめ、個人的に少し衝撃を受けたニュースがありました。
何かインターネットでショッピングをしようと考えている、または欲しい物が既に決まっている方だと予想していますが、2010年時点で、そのような人がそれをGoogleを使って検索する人の割合は24%で、Amazonを利用して検索する人は18%でした。
しかしながら、2012年の時点では完全に逆転していてGoogleが13%なのに対して、Amazonが30%だというものです。(参照)

Googleもショッピングを立ち上げたり、Google Shopping Expressというサービスを地域限定でテストしたり、そして通常のGoogle検索でも商品名で検索された場合、Googleショッピング掲載商品が広告として表示される、所謂PLAを導入するなど商品販売の部分に関しては力を入れようと躍起になっているように見えます。

また、AmazonやeBayのマーケットプレイスは成果報酬型なのに対して、CPC広告などは複雑でクリック課金だったりコストが高くなりがちなのも事実で、なかなか中小企業が入りにくい側面もあります。わざわざコンサルタントに依頼したり勉強会に参加してみたり、それでも効果がうまく見えない可能性もあります。
最近はファネルをうまく利用しながら解析を進めるやり方が主流かなと勝手に感じてはいるのですが。

Amazonの取り扱う商品のジャンルが増えれば増えるほど、そして配達に関する時間的な優位性や、その結果もたらされるユーザーの成功体験が増えれば増えるほど、商品を探すのにGoogleから検索するのではなく、Amazonでまずは検索をするという人が増える事でしょう。
日本だと価格コムあたりは、まだそういう人が多いのでしょうか?

Chromeなどの拡張を使って店舗間の価格を表示して、最安のところで購入するという人もいるでしょうし、配達を重視している人もいるかもしれません。Amazonの場合はいつ届くという情報が基本的に全商品購入前からわかっているので予定が立てやすかったりと、安心感もあります。
そういう意味ではAmazonは本当にコマース界におけるGoogleだなと感じました。

セマンティックウェブの世界に進めば進むほど、Googleとしては商品の価格をGoogle上で比較出来るようになるわけですが、以前Googleショッピングが日本に上陸した時、カカクコムの株価を暴落させ、それを予感させたのに、その後もGoogleはカカクコム的な戦略は打ち出さず、あくまでGoogleショッピングを広告に変容させてGoogle検索上でも広告扱いとなりました。
今後どういう方向へ持って行きたいのか戦略は不透明ですが、現状を見る限り今の戦略は失敗ではないかと思わざるを得ません。

コマース分野では2013年のアメリカ年末商戦やTwitterの最近の動きから、2014年はT-Commerceとソーシャルコマースの2分野にだいぶ動きが出てきそうだと予感させてくれましたが、この動きにGoogleはどのような動きをするのでしょうか。
最近のウェブサイトでは、所謂Hero Areaを活用したデザインやレスポンシブ、パララックス系サイトが大幅に増殖しましたが、コマースでも活用できるものと活用しにくいものがあるのは事実です。

少し話がそれますが、Hero Area活用系ではB2Bとスタートアップが多いような印象を受けているのですが、ああいうデザイン、Googleの検索的すなわちSEO視点では広告ではないにしろ、Above the Foldが画像しか表示されていなかったりと、あまり良いサイトという評価は得られなさそうです。
その辺りは検索ボリュームや被リンクなどを見ながら検索順位は調整されるのでしょうけど、一度話題にならなくなると一気に検索ランキングもガタ落ちしそうな気もしますが、一方でそのデザインがある程度流行している以上、Above the Foldの概念は検索エンジンにとって薄くなる可能性さえ感じています。実際パララックスも含めて、コンテンツにあったデザインだと感じるサイト群も非常に多いですし。

話を戻すと、何かインターネットを使ってモノを買うという場合、Googleが利用される可能性は現状では減っていく可能性がまだまだ強く残っています。一つの解決策としては自分たちでモールを作り、Google的にまず検索されるサイトとすると同時に、Amazonも商品検索精度を高めるためにA9を持っていますが、商品が多くなった時の検索精度を高めていく必要があります。

また少し話を外れますが、去年ヤマダ電機がヤマダウェブをAmazonデザインに変更しましたが、少し分類を見せる日本のコマースサイト的Amazonサイトですが、Amazonは検索精度をかなり重視しており、その改善に余念がないからこそのあの簡素なデザインをヤマダ電機が取り入れたのは失策ではないかとちょっと感じています。検索の絞込も甘いし。

ともあれ、コマースサイトの今後はとても面白いくらいサービスが変化していく事は間違いないのですが、サービス面でも完全なレッドオーシャン状態であることは間違いないでしょう。
個人的な関心としてはウェアラブル系がどのようにコマース分野に入ってくるのか、そしてコマースとは全く関係ありませんがIoT面でウェアラブル機に次搭載される計測機能は何か・・・というどうでもイイことを考えていたりします。

ウェアラブルは24/7の分野をスマートフォンから奪い取る日は来るのかな・・・
Share:

0 コメント:

コメントを投稿