恐らく読むのは2回目ですので簡単に流し読みをしましたが、今の商品というモノを介する商売というのは購入プロセスの最適化や購入後のフォローの厚みを増すことが重要視されています。しかしインターネット、特にSNSの台頭によって商品購入前の事前期待を上手くコントロールすることでファンやロイヤルカスタマーを育てるという手法が可能になりました。
本書を読んでいるとアクティブサポートだったり、ソーシャルCRMの重要さを感じたりするわけですが、なかなか重い腰が上がらない企業も多いと思います。まぁそれでも重要だよ!と言われれば、それはそうなのだろうと思うわけですが。
SNSではポジティブな意見もネガティブな意見も拡散をします。したがって1ユーザへ与える印象がとても重要です。ポジティブな考えの人がポジティブな意見をSNS上で展開した場合、それを見た人が受ける印象もポジティブだからです。
その意味で1対応1対応が、その企業イメージを大きく変えるキッカケになりかねないという部分では意見が一致すると思います。
本書では事前期待を以下の4つに分解しています。
1.共通的な事前期待
⇒ そのサービスを利用しようと考える誰もが必要としている内容
2.個別的な事前期待
⇒ お客様それぞれの固有ニーズ
3.状況で変化する事前期待
⇒ 会話やメールのやり取りから判明する、行間から読み取れる期待
4.潜在的な事前期待
⇒ お客様本人が気づいていない期待。
1はサービスそのもののUXであったり、記載・案内内容や企画内容でしょう。2はユーザの好みをデータベース化する、つまりリコメンドや協調フィルタリング分野である程度カバー出来るでしょう。3はCRM、特にソーシャルCRMから導き出せるユーザの期待を捉えることで解決できそうです。4に関しても3に近い部分がありそうです。本書で4はペルソナ作りから導き出せるサービス設計により解決できるのではないかという立ち位置ですが、お客様一人ひとりのペルソナを意識することは少し無謀だと言わざるを得ず、大まかなペルソナを作るのであればそれは1のサービス内容や案内内容へ反映させればイイだけです。
3と4は大体似た考え方で一纏めにしたほうが良いかなと個人的に思います。
またサービスそのものを考える、または現在提供しているサービスを評価するには「正確性」「迅速性」「柔軟性」「共感性」「安心感」「好印象」の6つの指標を意識することが大事だと述べています。
1.正確性
⇒性格なサービス提供、約束遵守、納期遵守
2.迅速性
⇒リアルタイム、スピード、納期遵守、24時間365日での対応
3.柔軟性
⇒基礎力、応用力、権限委譲
4.共感性
⇒感受性、傾聴力、観察力、想像力、人好き、褒め上手
5.安心感
⇒沈着、信用、余裕、高い能力、抱負な知識、妥当な価格
6.好印象
⇒挨拶、聴き方、話し方、容姿、制服、施設、設備
SNSを意識すると4の「共感性」が最も重要です。
この6つの要素に関しては、現在携わっているサービスに当てはめて一度評価したいなと思った次第。
本書の内容とはあまり関係ないのですが、インターネット上でのECは価格という1つを比較するサイトがあってユーザが最も安いサイトで商品を購入することが出来るわけです。でもソーシャルメディアを使ってユーザが検索する前に仕掛けていくということは可能で、そこは逆に強みなのかなと思ったりします。
もちろん、比較サイトの運営会社が仕掛けていく事も可能なんだろうけど。
勝負は、お客様が買う前に決める!
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