ZMOTからFMOT、そしてFMOT内における購買決定

eコマースサイトにおいて、ZMOTフェーズのユーザーアクセスが特に多い商品詳細のようなページとFMOTフェーズのユーザーにおける商品購入行動について少し考えてみました・・・。

商品購入前の情報収集を行っている段階が所謂ZMOTですが、それはサイト内の直帰率と強く結びついていると考えられ、直帰率が高めで且つ購入フロー一歩手前の詳細ページに関してはZMOTフェーズのユーザーアクセスが多いと考えられます。

また、FMOTフェーズのユーザーは例えばマルチチャネルファネル(MCF)のAssist / Lastの比率、またはFirst / Lastの比率が最も低い経路からアクセスされるページ群や、検索経由でも自サイト名や自社ブランド名と、何か別のキーワードを組み合わせたような指名買い的な流入は既にFMOTフェーズに入っていると言っても良いのではないかと考えます。

さらに言えば、ZMOTを経由して数日後にFMOTフェーズで商品を購入した場合、その購入までの期間が所謂CVまでの日数となり、MCFのAssist / Lastの比率が高いチャネルから低いチャネルからの流入に切り替わるまでの時間がZMOTからFMOTへの態度変容と考えても良いと思います。

ZMOTからFMOTへそのまま移行させるためには、ZMOT時に期待される価格情報やクチコミ情報、評価などの見せ方や信頼性をひと目で分かるデザインにしたり、商品購入に役立つコンテンツを整備することが必要になるでしょう。

なお、FMOTフェーズでは直接商品詳細ページにランディングするパータンもあるかもしれませんが、ZMOTフェーズでの検討の結果、購入するウェブサイトだけが決まった場合はTOPページへランディングすることも考えられます。
その場合、今度はサイトナビゲーションが非常に重要となり、サイト流入後の1回目のクリックを誤らせないようなわかりやすいナビゲーションを提供する必要があります。

(参考)
The Importance Of The First Choice In Website Navigation


となると、目標達成までの距離でもっとも最短の"有効かつ効率的"なタスク(クリックダウン)から大きく距離が離れた場合、目標達成はされず、あまり大きく外れていない場合は達成できる可能性がある。
もしかしたら、「初期状態」からの最初のベクトルの方向性だけで目標を達成するかしないかが決定してしまう可能性さえある。

(黒須,2005をやや編集)


また、ウェブサイトへ流入するキーワード群もZMOTフェーズかFMOTフェーズかを分けることが出来るのと同時に、流入経路による態度変容の検出や態度変容が起きない場合のコンテンツ修正など、新たなマーケティング戦略を練るキッカケにもなるような気がしています。

インバウンドマーケティング
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